単純移動平均線(SMA)の「期間20」は、計算に使うデータ20本分です。いつも20暦日という意味ではありません。どの時間足の、どの価格を平均するかまでそろえて初めて、同じ条件の線を比べられます。
公式情報確認日:2026年10月22日(日本時間)。通常の時間足とSMAを対象にした説明です。数値と図は独自の架空例で、実銘柄の運用成績やTradingViewの実画面ではありません。
Q1. 日足なら「20」は何を数える?
計算の時間足が日足で、ソースが終値なら、直近20本の日足の終値を足し、20で割ります。週足なら20本の週足、1時間足なら20本の1時間足が対象です。株式市場の休場日や取引時間外まで、価格データが1本ずつあるわけではありません。20本の日足と20暦日、20本の1時間足と連続した20時間は区別します。
また、画面が1時間足でも、指標側を日足に設定していれば、そのSMAは日足のデータで計算されます。画面上のローソク足だけを数えて平均と照合すると、数字が合わない原因になります。
Q2. 1本進むと、平均はどう入れ替わる?
仕組みが見えるよう、期間を3、ソースを確定した終値とします。架空の終値が古い順に100円、130円、160円、190円だった場合を計算します。
- 3本目のSMA:(100+130+160)÷3=130円
- 4本目のSMA:(130+160+190)÷3=160円
4本目は、過去の100円を外して新しい190円を入れるので、平均は(190−100)÷3=30円上がります。190円と直前の160円の差だけで、平均の変化を決めるわけではありません。
同じ考え方で、4本目の終値だけを100円に置き換えると、平均は(130+160+100)÷3=130円です。終値は前の160円から下がっても、3本目の平均130円からは変わりません。この独自例は、線が動かないことと価格が動かないことが別だと示しています。
Q3. 同じ「20」なのに線が違うのはなぜ?
まずSMAの期間・計算時間足・ソースを確認します。TradingViewのSMAではソースとして各バーの計算に用いるデータを指定でき、初期値は終値です。終値以外を選んだ線とは、期間が同じでも一致するとは限りません。
指標独自の計算時間足を選べる機能では、「時間足の確定を待つ」設定も確認します。上位の時間足の確定を待つかどうかで、形成中の値が画面に反映されるタイミングが変わります。確定済みの値と形成中の値を、同じ時点の確定値として比べないでください。
根拠:TradingView公式:時間足・確定を待つ設定。すべての指標や製品に同じ設定があるという意味ではありません。
Q4. オフセットを変えると、未来の価格が分かる?
分かりません。オフセットは線を前後へ移して表示する設定です。正の値で右側へ移した線も、未来の価格を取得して計算した結果ではありません。上の平均計算の例では、オフセットを0としています。
同じ名前の移動平均でも、SMAとEMAなどは計算方法が異なります。この記事の単純平均の式を、別の種類の線へそのまま当てはめないでください。
根拠:TradingView公式:SMAのオフセットと計算。表示位置をずらすことと予測能力を持つことは別です。
Q5. 見比べる前に、何をそろえる?
- 同じ銘柄・市場・データ配信元を見ているか。
- 画面の時間足と、指標独自の計算時間足は何か。
- 指標の種類、期間、ソース、オフセットは同じか。
- 今の値は確定済みか形成中か。株式分割等の調整条件も同じか。
これは投資横丁の確認用チェックリストです。時間足の基礎は日足・週足とローソク足、過去価格が変わる理由は株式分割と調整済みチャート、データの時点は株価と出来高の遅延へ。使う道具はチャートアプリ比較で確認できます。
SMAは過去の価格から計算する線です。特定の期間や線の交差が、将来の価格や売買利益を保証するものではありません。この記事は読み方の解説であり、銘柄や売買時点を勧めるものではありません。